甘美なデザインの本質に不可欠ともいえる「再生」や「復活」のテーマは、イタリア・ルネサンスから借用した、イタリア・ルネサンスが象徴するものです。
春の復活を喜び、大地の豊穣と成長を喚起するボッティチェリの「プリマヴェーラ(春)」が、退廃的で豊かなデザインに着目する原点となりました。
奇妙なフルーツや抽象的な野菜を組み合わせて散らした柄で、そこにはミツバチが飛び交い甲虫(コガネムシなど)が這い回ります。
一つ一つの要素を油絵で描いた後に、野菜や果物を一枚のタペストリーにまとめ、秋の豊かな実りを温かく表しています。
大地の恵みを積み上げた食欲をそそる饗宴です。
走り回る甲虫(コガネムシなど)や羽を小刻みに震わすマルハナバチがフルーツの間に見え隠れします。
たなびくようなイチゴがつくり出す可憐で遊び心のある格子柄です。
明るい地色では春を喜ぶエネルギーが、濃い地色のミッドナイド・ブルーやインクでは一転して豪華な祝宴が現れます。