ダートムアにあるボヴィキャッスルの目を見張るような内装と、他のインテリア・デザイナーたちには真似のできないプリント使いや色遣いの才能が買われて選ばれたのが、アナベル・エリオットです。この10年、インテリアデザインの世界で活躍してきた彼女は、コーンウォール公爵の別荘やコテージ、コーンウォール公領内の植物園、エアシャー州にあるダンフリーズ・ハウスを初め、数多くの内装を手掛けてきました。
「オンブレリーノ」はマートン捺染工場で制作された1920年代のアーカイブ柄で、リバティ百貨店のインテリアファブリック売り場を表しています。この柄は、アナベル一家がかつて所有していたフィレンツェの街を見渡すように建てられていた「ロンブレリーノ」という名前の家に因んで名づけられました。様々な場所での思い出や、夏休みが終わり新学期が始まる・・あの記憶を思い出させることから、この柄が選ばれました。
リバティのアーキビストが選んだこの柄は、アーツ・アンド・クラフツ売り場を表現しています。1900年代初期の様式をもとにして制作された柄で、ビアンキーニの芸術作品やアーツ・アンド・クラフツ運動を連想させます。
グラファイト鉛筆で描かれたオリジナルのスケッチ画をもとに緻密に描かれた花柄のチンツをいくつも組み合わせリピートをつけアレンジし、ファーバーカステルの色鉛筆で色付けした柄です。この柄はソフトファニシング売り場を表しています。
リバティ内で、インクとロットリング製図ペンを使って水墨画風に仕上げた柄で、店内のショップで出会うことのできるヴィンテージスタイルの記念グッズを表現しています。この柄はワイト島で過ごした子どもの頃の思い出をヒントに生まれました。
リバティは以前からオリエンタル・ラグとカーペットにおいてはヨーロッパ随一の品揃えを誇ってきました。「ノマド」の独特な幾何学模様は、部族絨毯の伝統で「花」を象形文字のように表わしています。
リバティ百貨店にあるブリティッシュ・モダン・プリントの売り場とそこで売られているスクリーンやリノ版画のスタイルを表しており、植物自体のもつ美しく魅力的な形状を新鮮かつモダンな手法で語りかけています。一つ一つの要素が互いに作用し合い、まるでパズルのような効果を作り出しています。
日本の版画を集めた売り場を表す「アサカ」は、日本人作家・蒼山日菜さんのレースペーパーで作られた花をモチーフに作られました。現在フランスに住み、活動を続ける彼女は、その繊細な切り絵で数々の賞を受賞しています。また、蒼山日菜さんは鋏だけでレースのような緻密な切り絵を生み出すこの技を通して、彼女独自の世界を表現することを目指しています。