初めての試みとして今回リバティ・デザイン・スタジオは、テキスタイル、衣装デザイン、セット・デザインの各分野の名だたるデザイナーたちを厳選し、コラボレーションをおこないました。デザインは有名なリバティのアーカイブから選んだものや、アンティークからインスピレーションを得たものです。
梯子をモチーフにしたカンバセーショナル柄で、リバティのマートン・アベー・プリントワークスでプリントされた柄をもとにデザインされました。マイケル・ハウエルズはプロダクション・デザイナー、そしてアート・ディレクターとして映画とファッションの両方に携わっています。ファッション界における第一人者たちと手を組み、これまでにもジョン・ガリアーノのクリスチャン・ディオールや自らのファッションショーのセットをデザインしてきました。
また、舞台や映画などにおいても有名なマイケルは、「エマ」、「理想の結婚」や「ナニー・マクフィー」など映画のプロダクション・デザインで脚光を浴びています。2007年には、ハウエルズはパリのファッション大賞を、そして英国ファッション評議会から初のイザベラ・ブルー・ファッション・クリエーター・オブ・ザ・イヤー賞を授与されました。
アンソニー・パウエルのこれまでの経歴は一言で言い尽くせません。オスカー賞の衣装デザイン賞を3度受賞し、「ナイルに死す」、「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」を含む有名な数々の映画を手掛けました。2000年には彼の生涯の業績を称えて、ハリウッドのコスチューム・デザイナーズ・ギルド・アワーズが授与されました。現在アンソニーはパリのテアトル・デュ・シャレとセント・ピーターズバーグのマリンスキー劇場で上演される1930年に設定された「マイ・フェア・レディ」の制作に取り組んでいます。以前からペイズリー柄の持つエネルギー、独創性とその優れたディテールに魅了されてきた彼が選んだ柄は「サンダルウッド」でした。目を凝らして見れば見るほど発見がある柄です。最初の図案をもとに最終的なデザインを巧妙にアレンジしていくその過程をアンソニーはまるで「ジャズのようだ」と表現しています。
サンダルウッドは19世紀のアーカイブのペイズリー柄を自由にアレンジして創られました。
※柄の画像は準備中です。
テキスタイル・プリントのアイコン的存在であるザンドラ・ローズがリバティと手を組みアイコン的なファブリックを生み出しました。「素晴らしいリバティ・アーカイブ・デザインの中からザンドラが選んだ美しいプリント柄は、彼女の仕事におけるエートス(出発点)や哲学と共鳴するものでした。柄をザンドラ流にアレンジをする機会を得たことを彼女は大変喜んでいました。2012年の春夏シーズンに最適のリバティ・ファブリックというにとどまらず、コレクターズ・アイテムになると信じています。」とサンドラ・ローズのPR担当キャレン・ヨーデルは語っています。
1966年のアーカイブ柄の地色にサンドラは彼女独特の曲線を加えました。これは濃い背景に鮮やかなオリエンタル調の花を描いた1920年代の柄をヒントにしています。
アンティークの大御所であるマーティン・ミラーが選んだアーカイブ柄です。「ミラーのアンティーク・プライス・ガイド」の著者として知られるミラーは、他にも素晴らしい「ミラーズ・レジデンス」、「グレンコット・ハウス」や「マーティンのジン!」を出してきました。詩人、作家、そして芸術家の顔を持つ彼のアンティークに対する愛情は留まるところを知りません。マーティンは、「ドラゴニスタ」の柄にミラー流のひとひねりを加え、1990年初頭のリバティのスカーフに用いた「シノワズリ」スタイルの柄に自らのアンティークを取り入れました。
「実際、静的な芸術品を動きとバイタリティのある形式に変えていくようなものです。クラシックとモダンを融合させることではアイコン的な有名ブランドのリバティは、私のスタイルとも良く合い補完するもので、このように着用することのできる、活きたコレクションの制作に参加することができ感激しています。」とマーティン・ミラーは語っています。
デボラ・ナドゥールマン・ランディス教授は、オスカー賞の衣装デザイン賞にノミネートされた「レーダーズ/失われたアーク」やマイケル・ジャクソンの「スリラー」、より最近では、「バークとヘア」など数々の作品を手掛け、またUCLAのデビッCエプリー衣装デザインセンターの創設メンバーの一人でもあります。
この柄を創るにあたっては、リバティのデザイン・スタジオと緊密な連携をとって進められました。リバティ・アーカイブの見学と、デボラお気に入りの美しいアンティークの磁器セットからインスピレーションを得ています。 このロマンティックなバラの柄は、ハリウッド映画のセットを活かしたスタイルに、衣装デザインで大人気のボタンやカフス、カラー(襟)などを組み合わせ、メタリック顔料を使ったボーダー柄を加えて、より魅力的な柄にまとめています。
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