リバティ百貨店とは
古い歴史をもち、人々から愛されるリバティ百貨店は、1875年5月10日のオープン当初、色とりどりのシルクの布地のみを扱っていました。そして、そのシルク地がウィリアム・モリスやアルマ=タデマ、バーン=ジョーンズやロセッティといった芸術家やデザイナー達の関心を釘付けにしました。
一つの店舗というよりも多くのショップが集まったような外観をもつチューダー・ハウスが、エドウィン・T・ホールとエドウィン・S・ホールにより建設されたのは、百貨店が開店して50年も経ってからのことでした。ショップには2隻の船から引き揚げられたオークやチーク材が使われました。リバティは、アーガイル・プレイス、フーパーツ・プレイス、リトル・マルボロ・ストリート、キングリー・ストリートに囲まれた土地を永久に手に入れることで、20世紀のロンドンとチューダー朝のロンドンの街並みを繋ぐ、後世に残る店舗を築きあげることができました。
着想 インスピレーション
アーサー・リバティは、人々に美しいものを手頃な価格で提供することにより、人々の審美眼に影響を与えることを願っていました。そして、彼は19世紀後半に大きな動きとなった唯美主義運動とアール・ヌーヴォーの2つの運動に深く関わるようになりました。そんな中、テキスタイルをはじめ、家具、衣服、アクセサリー、金属工芸から陶磁器に至るまでがリバティで制作されるようになり、リバティ・スタイルを形成していきました。そのスタイルが、今回のテキスタイル・アート・ワーク展のもとになっています。
作品 ワーク・オブ・アート
リバティ・アート・ワーク・ファブリックス・デザイン・スタジオが制作、推進したデザインに加え、ゲスト・アーティストやコラボレーターたちが制作及び厳選したデザインに、スタジオが手を加えた40点の限定版プリントの視覚的饗宴です。旗艦店であるロンドンのリバティ百貨店を隅々まで隈なく探求する中から生まれたこのコレクションは、テキスタイルを一堂に会したコレクションとしては最高のものになりました。オリジナルの作品は幾重もの時代を超え、多種多様な世界の情報を盛り込んでいます。